2023年2月21日に発行されたSpanxの特許(Patent # 11,583,010)の出願履歴から考察しました。

First Action Interviewというあまり使われていない早期審査が行われたケースです。1回目のOAが来る前にインタビューができたり、OA対応の期限が短かったりと、効率的な権利化に向けての手続きがセールスポイントになっていましたが、すでにこのパイロットプログラムは廃止になっています。廃止の原因はわかりませんが、今回の出願の審査もそんなに早くなく、逆に通常よりも遅いような印象があるので、First Action Interviewはうまく機能しなかったのかもしれません。

しかし、OA対応を行った代理人はインタビューやAFCPも効率的に使い、対応としては良かったほうだと思います。ただ、発明が衣類に関わるものだったので、技術エリア的に、新規の特許の取得が比較的難しい分野だったので、苦戦を強いられたのかもしれません。

目次

書誌情報から

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Spanxの特許(Patent # 11,583,010)です。

2018年10月が出願日で、2023年の2月に特許になっているので、約4年半ほどの審査期間になります。最近で権利化まで4年以上というのは審査期間が長い方の部類に入ると思います。

また、権利化になる前の公開日が記載されていないので、非公開のリクエストがあったようです。

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今回はRCEがないので、平均では26ヶ月ほどとなっています。その他の統計的な審査期間等のデータとグラフはここで確認することができます。

継続出願・海外優先権に関する情報

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Spanxはアメリカの会社で発明者もアメリカにいるので、海外優先権はありません。しかし、出願日の1年前に仮出願がされていたらしく、その優先権を主張しているのがわかります。