2023年3月28日に発行されたAppleの特許の出願履歴から考察しました。

1回目のOAで許可可能クレームが示されましたが、最初のOA対応ではあえて許可可能クレームを独立クレームにするようなことはせず、攻めの姿勢でクレーム補正と主張をしていました。しかし、その後審査官から提案されたインタビューの後、許可可能クレームの限定を取り入れることに同意し、そこで実質の審査は終了しています。

実質出願人側が妥協した結果になりましたが、少なくともOA対応時には攻めの姿勢でした。インタビューにおける内容は結果しか書かれておらず、それまでにどのようなやり取りがあったかはわかりませんが、審査官が提案したインタビューなので、もしかしたら、OA対応で加えた限定があっても拒絶できそうなリファレンスがあり、それを交渉の武器として用いて、許可可能クレームを取ることを勧めたのかもしれません。

目次

書誌情報から

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Appleの特許(Pat. No: 11,615,801)です。

2020年9月に出願されていて、2023年の3月に特許になっているので、約2年と6ヶ月の審査期間になります。

Publication dateなどの情報がないので、非公開リクエストがされていると思われます。この点については、後で詳しく見てみましょう。

継続出願情報

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継続関係を見ると、仮出願が本出願の1年前に出ていることがわかります。

期限延長(Patent Term Adjustment)

アメリカの特許の有効期限は出願日から20年が原則ですが、特許庁における審査の遅れがあると、延長される場合があります。

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