Samsungの11374606特許の審査履歴に注目してみました。

2022年6月28日に発行されたSamsungの特許の出願履歴から考察しました。出願人の主張と審査官の見解が平行線をたどり、RCEとクレーム補正3回を経て、やっと権利化できた案件です。最終的に既存の要素の組み合わせという点から特許性を見出したことを考慮すると、もう少しインタビューを早めに行い、お互いの理解の違いを解決できていたらより良かったのかもしれません。

変更点:

今回から解説を時系列通り(古いものから新しいものへ)に変えました。OAが連続して続くと時系列で説明した方がいいですよね。その上で、許可された部分から最初にどんな補正をしておいたら良かったのかみたいなことも話します。

Public PAIRが今月末に終了するとのことなので、Patent Centerから情報を得ています。

目次

書誌情報から

Untitled

Samsungの特許です。

2019年11月にアメリカに出願され、2022年の6月に特許になっているので、約2年半の審査期間になります。

包袋から

今回の手続きはボリュームが多いですが、ポイントとなる部分を見てみましょう。

Untitled

IDS提出は2回ですね。特に最初の方で行われています。

最初に限定要求があり、その後に拒絶通知、最終拒絶通知と来て、ギリギリ2ヶ月以内に対応しているので、そこからAdvisory actionが出されています。その後、出願人はすぐに継続出願(RCE)を行い、それに対して、拒絶通知が出され、そのOA対応後にインタビュー。その1っヶ月後に許可通知が送られています。

手続き上のやり取りが多いケースですね。今回はボリュームが多いので、ポイントを絞って解説していきたいと思います。

具体的な対応について